2007年11月17日

プロバンスからの便り

 十一月も中旬になって、めっきり寒くなってきました。
今日は、朝からみぞれと雪が混じったような雨が降っています。空も、灰色…。
(ただし、プロヴァンス地方の冬は福岡のそれとは違って、晴れている日の方が多いんですよ。
朝の冷え込みも厳しいけど、日中は十度以上になることもしばしばです。)
 
 今日は、午前中買い物に行ってきました。
家から十五キロくらいのスーパーマーケット入りのショッピングセンターっていう感じのところです。
お店に入ったら、目の前にドーンとクリスマスツリー、右手に‥!
おもちゃコーナー(子どもは、絶対連れてこないぞ、と思いました)、
そのほかクリスマス関連の商品が溢れて、いつの間にかクリスマス一色。
フランスは、カトリックの国です。クリスマスは宗教の伝統行事の一つなんですね。
 
 今でこそ、クリスマス・プレゼントや、クリスマス・パーティの大騒ぎが先行しがちですが、
もともとクリスマス・イブには、家族で教会に行ってお祈りをし、家へ帰ってきてから、
家族そろってクリスマスの食卓を囲み、その料理も伝統的に用意されるものが決まっていました。
日本で言うと、大晦日と新年のお節料理といったところでしょうか。プロヴァンス地方でも、しかり。
今でも、この土地に長くいるお宅にクリスマスの時期に伺うと、13種類のデザートというのを出してくれます。

プロバンスからの便り

デザートといっても、おしゃれなフレンチレストランのではなく、ごくシンプル。
ヌガー・プロヴァンサル、カリソン、のようなプロヴァンス特産のお菓子から、
最後は木の実、乾燥果実までの13種を、たくさんでなくていいから、一つずつ口にします。
一つ、一つに新しい年への願いが託されていて、これから一年、
また健やかに過ごせますようにという思いがかなうように祈るのだそうです。
 
 クリスマスの・プレゼントにしても、です!
もとはといえば、サンタ・クロースは、フランス語で言うサン・ニコラで、サン・ニコラの日は、
12月の最初の日曜日、いい子にしてたら、サン・ニコラがボンボン(お菓子)をくれて、
悪い子はお尻をぶたれる、という子どものお祭りだったんですね。お祭りから帰ってくると、
子供たちは、なにかしらプレゼントを貰えることもあった、というのをいつの頃からか、
商業ベースとアメリカンドリームがごっちゃになっちゃったようなクリスマス・プレゼント戦争になった、みたいです。
 
 ま、とにかく、12月というのはなんとなく気分も浮きたってくるお祭りムードにあふれて、
フランス中が、フォアグラだ、カキだ、チョコレートだ、ブッシュドノエルだ、
と日ごろダイエットにいそしんでいる人々でさえ、ごちそう解禁、グルメ・フェスティバルになる。
それでも、クリスマスツリーの横に、サントン人形のクレッシュを飾り
(これも、プロヴァンスのクリスマスのかざりの一つ)
13種のデザートのうち何種かだけでも用意しようかな、などと思っています。



Posted by misa at 09:25│Comments(0)
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